コロナ禍の配達員から全英オープンへ
ジョー・ディーン(Joe Dean、32歳、イングランド)が2026年7月13日、ロイヤル・バークデール・ゴルフクラブ(Royal Birkdale Golf Club)で開催された初の「ラストチャンス予選会(Last Chance Qualifier)」を制し、第154回全英オープン(The Open Championship)の156人目・最後の出場権をつかんだ。スコアは2アンダー68。
2位はイングランドのアンドリュー・ウィルソン(1アンダー)、3位は南アフリカのアルドリッチ・ポティヒーター(イーブンパー)だった。
運命の6番アイアン:250ヤードから3フィート
12名による一発勝負のこの予選会で、ディーンが試合をリードしたのはパー5の14番ホールだった。フェアウェイセンターへのドライブに続き、残り250ヤードから放った6番アイアンが3フィートにピン傍ら。これをイーグルに仕留め、3アンダーに浮上した。
「おそらく自分が打った中で最高の6番アイアンだった」とディーンは振り返る。風の助けも借りたこの一打が、勝負を決定づけた。
その後15番でボギーを叩き1差に縮められたが、ポティヒーターが18番でバンカーに捕まりボギーを叩いたことで、ディーンの勝利が確定した。
COVID禍に4年間、スーパーの配達員として生計を立てた
ディーンはDP World Tourのフルメンバーとして活動する傍ら、COVID-19パンデミック中はイギリスの食品スーパー「モリソンズ(Morrison's)」で食料品の配達員として働き、ツアー収入を補っていた。その仕事は約4年間続いたという。
「後悔は全くない。素晴らしい時間だったし、良い友人も出来た。自分をしっかりと地に足つけさせてくれた」とディーンは語る。
2023年にはDP World Tour Qスクールの全3ステージを突破し、ツアーカードを獲得。現在の世界ランキングは264位で、今季はBMWチャンピオンシップでT9位、KLMオープンでT3位と結果を残している。
全英オープンへの出場は今回で3度目。2017年にはロイヤル・バークデールでT70位、2024年にはロイヤル・トゥルーン(Royal Troon Golf Club)でT25位という実績がある。
なお、月曜の予選会でキャディを務めたのは長年の交際相手エミリーさん。2人は7月21日に結婚式を控えている。
Strokeslabの視点
今回の予選会はデータが限られているが、ディーンの250ヤード6番アイアンという選択は、状況における最適なリスク・リワードの判断として際立つ。DP World Tour平均と比較したSG: APPは公開されていないものの、大舞台での「一発」をものにするメンタルの強さはデータにも反映されやすい要素だ。
配達員からメジャー出場へ――ディーンの物語は、ゴルフが結果だけでなくプロセスへの向き合い方で選手を作ることを改めて示している。250ヤードの6番アイアンという決断は、データ的にも「期待値を最大化する選択」として評価できる。
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ESPN Golf: Former Grocery Delivery Driver Joe Dean Claims Final Spot at The Open
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