フラストレーションが生んだ奇跡の63
ジョン・ディア・クラシック2日目、エリック・コール(Eric Cole)がフィールド最低スコアとなる63をマークした。しかしそこに至る経緯は、ゴルフの面白さと人間くささを凝縮したようなエピソードだった。
前日の崩壊と折れた8番アイアン
木曜日(初日)のコールは、前半を1アンダーで折り返したものの後半に崩れ、バック9で6オーバー41を叩いた。ダブルボギーも2つ。フラストレーションが頂点に達したコールは、手持ちの8番アイアンを曲げてしまう。
「昨日はフラストレーションで1本のアイアンを曲げてしまいました。ちょうどセットを替えるタイミングでもあったので、PXGの担当者にテキストを送ったところ、翌朝には新しいセットが届いたんです」
新セットで一変した金曜日
金曜日は1番ホールからバーディ発進。2番でも続けてバーディを奪い、6番・8番・10番でも沈めた。11番のボギーを挟みながらも14番でバーディを取り返し、17番ではイーグルを決めるなど、まさに別人のようなプレーを披露した。
コールは「昨日あれだけ悪かったから、もう失うものは何もないと思っていた。カットを通過できればという気持ちで、とにかく自分のゲームを試す一日にしようと」と振り返った。
クラブセッティングへのこだわり
新セットの仕様は旧セットと同じスペック。コールには「1本が新しくなるなら全部新しくしたい」という独自のこだわりがある。ウェッジも同様に、1本替えるとなればセット全体を換えるという。通常は1シーズン同じアイアンセットを使い続けるというコールにとって、今回は「タイミングがよかった」形だ。
Strokeslabの視点
コールのラウンドデータとして注目すべきは、新セットへの切り替えによる心理的リセット効果だ。クラブ性能の変化よりも、「失うものがない」というメンタルの解放が63の原動力だった可能性は高い。Strokes Gained的に見れば、アプローチとパッティングが両立した日がどれだけレアかを改めて示したラウンドといえる。
「失うものがない」状態がパフォーマンスを解放することは、SGデータの観点からも興味深い。プレッシャーが抜けた日のアプローチとパッティングの連動は、コースマネジメント以上に精神状態が数字を動かす好例だ。
この記事の原文
GOLF.com: Eric Cole Snapped His 8-Iron in Frustration — Then Shot 63 the Next Day at John Deere
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