2026年のPGAツアーシーズンも後半戦に差し掛かり、今年前半に起きた注目のギア変更が続々と結果を出している。GOLF.comの報道をもとに、Strokeslabが3つの大きな動きを整理・解説する。
マキロイがキャビティバックを試す──しかし最終的にブレードへ回帰
ロリー・マキロイは2026年序盤、TaylorMade P7CBキャビティバックアイアンをTGLや中東のDP World Tourで使用した。「ミスショットでも飛距離の落ちが少ない」という利点に惹かれての試みだったが、コース上での感覚がブレードと異なることが気になり、ペブルビーチでの初の米国内試合までに元のカスタムRORSプロトブレードへ戻した。
結果的にマキロイは4月、ブレードを手に持って2年連続グリーンジャケットを獲得。キャビティバックへの再挑戦の可能性は残しつつも、長年親しんだブレードの感触が勝負所での信頼を生むことを改めて証明した。
クラークのパター遍歴──Pingとの契約、そして全米オープン連覇
ウィンダム・クラークは今年序盤、ギアフリーエージェントとして5週で5本ものDriverを試し、パターも頻繁に変更する「交際中」状態だった。転機はヒューストン大会でのPing Scottsdale TEC Ally Blue Onsetとの出会い。以降、パッティング統計が全米オープン初優勝時の水準に戻り、全米オープン週にPingと正式契約、そのままタイトルを防衛という劇的な展開を迎えた。
マクラーレンゴルフ、ジャスティン・ローズとともにデビュー
高級スポーツカーブランドのMcLarenがゴルフ用品市場に参入し、その象徴的な動きとしてジャスティン・ローズがアンバサダー兼投資家として参画した。ローズは45歳にしてここ8か月で2勝、マスターズでも2年連続トップ3という絶好調のタイミングでのコミットメント。Metal Injection Molding(MIM)技術を使ったSeries 1・Series 3アイアンをキャデラック選手権でデビューさせ、直近5試合でトップ25外はわずか1回と好調を維持している。
Strokeslabの視点
この3つのケースに共通するのは、データよりも「感覚の信頼」がツアープロの意思決定を左右するという事実だ。マキロイのキャビティバック離脱はパフォーマンス上の問題ではなく純粋な「馴染み感」の問題であり、SG的にはどちらが正しいかとは別次元の話である。クラークのパター選択がSGにどう反映されるか、今後の数字を追いたい。
マキロイのキャビティバック離脱は「SGが悪化したから」ではなく「感覚が合わなかったから」という点が興味深い。データと感覚の乖離がトップ選手の意思決定にどう影響するか、Strokes Gained視点で引き続き注目したい。