59まであと1打――シ・ウ・キムの「惜しすぎる60」
テキサス州マッキニーにあるTPCクレイグ・ランチで開催中のバイロン・ネルソン backed by CJカップ。地元コースを戦うシ・ウ・キムが2日目に60をマークし、5打差の首位に立った。数字だけ見れば十分な結果だが、内容はさらにドラマティックだった。
前半から爆発――フロント9で6バーディ
キムはスコッティ・シェフラー、ブルックス・コエプカと同組で回り、前半9ホールで6つのBirdieを奪取。1番(6フィートパット)、3番(17フィート)、5番(パー5をほぼツーオン)、6番(ウェッジで4フィート)、7番(19フィート)、9番(パー5でグリーン手前2打目)と、ほぼすべてのパー5とショートゲームで得点を重ねた。
後半も失速せず――57、58、59が射程に
後半も10番・11番・12番・14番・15番と連続Birdie。15番のパー3では打つ直前にギャラリーのくしゃみが飛んできたというハプニングがあったが、それでも8フィートにつけてバーディを奪った。この時点でコース内では「59、いや58、もしかして57も?」という声が広がっていたという。
シェフラーは「自分は15〜20フィートを打っていたのに、シ・ウは8フィート以内ばかりだった」と振り返った。
17番も16フィートのバーディパットを沈め、18番をパーで上がれば59という状況に。
18番の悲劇――アドレナリンが飛距離を狂わせた
フェアウェイをとらえたキムは残り200ヤードから6番アイアンを選択。しかしボールはグリーンを大きくオーバー。「心臓がドキドキしすぎた。想像より飛んでしまった」と本人も語った通り、アドレナリンが判断を狂わせた。
アプローチはスピンがかかりすぎてショート、残り18フィートのパーパットも右に外れ、スコアは60となった。パットはわずか20パットという驚異的な数字だっただけに、最終ホールの3打のミスが余計に際立つ結果となった。
それでも5打差の首位
キムは「最終ホール以外はすべて完璧だった」とコメント。土曜日に5打差のリードを持って臨む。
20パットという数字が示す通り、キムのショートゲームはこの日ほぼ完璧だった。18番の失速は純粋に感情的な興奮によるもので、データ的には「勝ちにいく判断」として6番アイアンを選んだ点も含め、冷静に振り返れば非常に教訓的なラウンドだ。